雑誌「チルチンびと」89号掲載 山梨県 ㈲髙橋建築舎
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142静かな環境を求めて     土地探しをスタート 北杜市のレストランで料理長を務める秀樹さんと、パティシエの香さん。秀樹さんが東京で調理師学校の先生をしている時に出会った夫妻は、その後、秀樹さんが山梨県内で働き始めたのを機に、県内に引っ越してきた。 秀樹さんは家づくりを考えた経緯を「何年か賃貸に暮らすうちに、そろそろ家を建てたいと思うようになりました。私がもともと山梨の出身ということもあり、家を建てるなら自然豊かなところがいいなと思っていたことも大きいですね」と振り返る。香さんは「賃貸でも猫を飼っていましたが、いつの間にか6匹に。今後も増えるだろうし、猫のためにも我が家を建てようかという話になったんです」と微笑む。 こうして土地探しを始めた夫妻は、職場への通いやすさや、県外からの移住者が多く暮らしやすそうな印象から北杜市に絞って探したという。「仕事柄、人と接することが多いので、休みの日には自然の中でホッとくつろぎたい」(秀樹さん)。上/階段下からLDKを見る。リビング上部は吹き抜けとなっており、2階の廊下から壁をぐるりと回遊できるように猫の回廊が設けられている。回廊には杉の足場板を用いた。 左/キッチンからリビング・ダイニングを見る。デッキの向こうには、ナラやカシなどが茂る雑木林が広がっている。床はクリ、腰壁は檜、階段と梁にはアカマツ、天井は杉を使っている。 前ページ/自然に囲まれた別荘地に建つ小池さんの家。北杜市を選んだのは、移住者が多く暮らしやすい印象があったためだとか。心地よい空気に満ちる吹き抜けの大空間

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