雑誌「チルチンびと」63号掲載 千葉県 ㈱どんぐりの家イニシア(㈱グッドリビング)
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千葉県・㈱どんぐりの家イニシア(グッドリビング) 裸足で暮らす家 キッチンを中心に 家族をつなげて 当社は平成4年に創業し、当初は野田本店・流山支店を拠点に東葛エリア(千葉県北西部)で住宅を手がけてきましたが、この数年は、東京都・埼玉県・茨城県にもエリアを広げています。登録商標の自然素材住宅どんぐりの家のモデルハウスを2カ所に設け、お客さまにその空間を体感し、家づくりへの取り組みを理解していただいています。  生産者の顔が見える木の家づくりを心がけ、構造材・断熱材の生産現場を社内研修で見学。構造材は、産地ごとの特徴・乾燥方法・価格などをお客さまに説明し、選択いただいています。デコスドライ工法によるセルロースファイバーの断熱材は、産地が行政ぐるみでリサイクルに取り組んだ古紙を材料とし、無結露を20年間保証しているものを採用。また、塗り壁材(珪藻土・漆喰)は自分たちで実験を重ね、成分・施工性・価格・補修について検討しています。  設計では、吹き抜け、勾配天井、ロフトを積極的に採用し、同等の延床面積である一般的な住宅の約1・5倍の容積を実現。同時に、家族が互いの気配を感じられる、家族をつなげる家づくりを方針にしています。  写真の家の建て主は、1年中裸足で生活でき、子どもたちが健康に育つ、無垢材の家を望んでいました。そこで、床はアカマツの無垢板を使い、蜜Mワックス仕上げに。また、セルロースファイバーで家全体を包み、珪藻土の壁と無垢材との3点セットで調湿機能を高めています。  家の中心は見晴らしのよいキッチンです。料理が大好きな奥さまのために、大きなダイニングテーブルと一体化した作業台を設置。キッチンに立ったときに、ダイニングの子どもたちと視線が近づくよう、キッチンの床を15センチほど下げたのがポイントです。  竣工後に訪ねると、お子さんは家中を走り回り、ご夫妻からは、「初めての夏をとても涼しく過ごしている」との感想をいただきました。

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