雑誌「チルチンびと」別冊48号掲載 埼玉県 ㈱小林建設
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99入した。加えて同社の設計担当、亀倉治さんによれば「敷地がやや変形で方位も振れている」ので、建物を四角でなく東から西へ段々型にして、採光と夏の風の抜けを確保。玄関と車庫は、赤城おろしとよばれる冬の北風を避ける配置にした。ご主人は「雨でも濡れずに出入りしたい」とビルトインガレージを所望。その上にはご主人の趣味の鉄道模型を飾るスペースを取った。 広葉樹を適材適所で使うのが小林建設の特徴だが、書斎のデスクなど一部の樹種はご主人自ら選んだそうだ。同社が連携する製材所、グリーンスマイルの見学ツアーに参加して木に興味をもち、「再び製材所を訪ねたら熱心に相談にのってくれたんです」と思い出を楽しげに語る。和室の襖を閉めても欄間から光が入る。リビングの床はアカマツ、太い円柱はクリ。障子も襖も細川紙を使用。紙漉き職人の谷野裕子さんが施工中の現場に似合いそうなものを見繕ってもってきてくれ、その中から選んだという。階段下にある桜材のカウンター。奥さんが主に使っている。

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