雑誌「チルチンびと」66号掲載 京都大原の山里に暮らし始めて 梶山正
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前号の続きで電気配線の話を進め
たい。古い家の雰囲気はいいのだが、
古い配線器具は漏電の不安があった。
我が家の電線の半分は、布で被覆
された旧式の単線コードだが、これ
をすべて、今普及しているVVFケ
ーブルに変えたい。また、混んだラ
インとあまり使われていないライン
を整理して、なるべく均等にしたい。
それに、コンセントボックスを増や
し、照明器具のため天井に引っ掛け
シーリングを付け、スイッチも設置
したいと思った。あとは、親切で、
しかも安く工事を引き受けてくれる
業者を捜さなければ。
電気工事士が
見つかった
僕はインド料理店DiDiを営ん
でいる。1984年に8カ月間イン
ドを旅したあと、帰国してすぐに始
めた店だ。当時僕が住んでいた学生
アパートの3部屋を改装して店に変
えた。業者に頼まず、僕が自分で工
事をやり始めたのを見て、大家さん
が悲しそうな顔をしていたことを思
い出す。
僕はインドの旅を続けながら、貧
しくてもたくましく生きる人びと
の
暮らしを見ていくうちに「人間って
何をやっていても、案外しぶとく生
きて行けるもんやなあ……」と思う
ようになっていた。それで、僕もし
ぶとく生きて行くために、自分でで
きることをすぐに始めてみたいと思
った。それがDiDiを開いたこと
につながっている。
また、インドで僕は安いメシ屋や
外国人旅行者向けのカフェ、高級ホ
テルのレストランなど、いろいろな
お店で食事をした。そんな中で、と
ても気に入ったお店との出会いもあ
ベニシアが幼い頃から憧れたのは、
コテージガーデンをつくること。
ガーデニング本を開きながら、
どうしようかと模索する。
僕が家の修理をやっていたとき、
妻は庭に料理用のハーブを植え
始めた。今ではハーブのいい香
りが漂う庭になった。
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