住宅雑誌「チルチンびと」71号掲載 設計 大野 正博
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 名古屋市から地下鉄で数駅。小魚 が泳ぐ親水路が通る住宅街に建つ山 口邸。緩やかな切妻屋根の2階建て の子世帯の住まいと、片流れ屋根の 親世帯の平屋がつながる二世帯住宅 である。コの字型の建物に囲まれた 中庭では、スイレンの浮かぶ池から 庭木の間へと水が流れていく。  建物の庭側の面は、ほぼガラス張 りになっていて、室内から庭が一望 できる。建物に沿ってL字型の縁側 があり、さらにウッドデッキが続く。 陽が注ぐ気持ちのよいデッキで、娘 さんが遊んでいる。  室内の壁は、大壁が主体だが、一 部は真壁としている。 光差し込むリビング、 視線は庭へと誘われて キッチンから、玄関、和室を見る。ダイニングテーブルの高さと造り付けの棚、梁 と建具の扉の割り付けなど、縦横のラインが揃い、整然とした印象を生み出す。 ダイニングテーブルは、掘炬燵式になっている。キッチンと一体になったダイニングテーブル。  

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