雑誌「チルチンびと」77号掲載 設計 奥村昭雄+奥村まこと
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辻田さんちの庭日本在来の山野草だけ、などとストイックに決めず、バラもツバキも雑草も、好きな草花を楽しみたい。ただ生命力の強い草花はあっという間に庭を埋め尽くしてしまうので、刈り込みは必須。美紀さん自ら鎌を手に庭仕事に励むかたわら、頼りにしているのが若手作庭家・三宅洋平さん。三宅さん曰く、「草ぼうぼうだと庭に入れず手入れができなくなってしまうし、草のない場所をエッジのように効かせることで、茂った部分も生きてきます」。草のない場所も生かすことで、茂みが生きる根継ぎした実家のアジサイなど、美紀さんの思い出の植物を中心に。土中で放し飼いにするたくさんのカブトムシの幼虫が土をよくするのか、数年で大人の背丈を超えるほどに。ダイオウショウは正月飾りに。 右/数年で大きくなった数々の樹々。❶西側の庭美紀さんが草花を植える時にめざしているのは、「星座をかたどるように植え、最後は星屑のように」とのこと。  右/圧巻の草花の塊だが、立ち入ることができないと庭が荒れてしまうため、草を刈り、瓦などで動線を確保。 左・下/食堂前のテラス。ウメを主木に、シダレネコヤナギやバラ、シャガ、コバンソウなどが生える。❷東側の庭カシワバアジサイサンシャクバーベナミニバラヒョウタンボクサンショウバラバーベナシロタエギクコバンソウ梅アジサイアナベル26

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